旅冊子『あるく みる きく』展 ...2024/11/16...

古い旅の記録をめくり、
暮らしの風景に触れてみませんか?

2024.11.28 〜 12.3

旅の冊子『あるく みる きく』は、1960~’80年代に旅行会社・近畿日本ツーリストのPR誌として発行された月刊誌です。
しかし中身は、当時の若者たちが興味のままに歩いて書き上げたレポート集のようなもの。
旅好きの志による同人誌といってもよいかもしれません。
とはいえ、民俗学者の宮本常一が関わっていたため、なかなかに学術的でもあります。
旅による独学、自由なフィールドワークの実践ともいえる同書は、旅人たちから各種専門家にまで長年愛されてきました。
一般の書店には流通していなかったため、「幻の雑誌」とも呼ばれていたようです。

このたび、日本民俗建築学会幹事長 津山正幹様から、この『あるくみるきく』全263号のうち大半を継承いたしました。
今では国会図書館くらいでしか実物を見られない貴重な資料となります。
これを機に多くの方にご覧いただき、公益のため活用していきたいと考えています。

今回は、COUZT CAFEさんと谷中界隈の雰囲気にあわせて、うつわ、藍染、竹細工、布など、手仕事によるものづくりの特集を中心にご用意してみました。
また、海外渡航が珍しい時代に果敢な旅をした外国の特集もそろえています。

どうぞごゆっくりお楽しみください。

*販売物ではなく、閲覧のみとなります。

『あるくみるきく』75号 1973年「竹細工をたずねる1」
写真:工藤員功
『あるくみるきく』132号 1978年「本場結城紬」
写真:登勝昭


『あるくみるきく』142号 1978年「ブータンの手工芸品」
写真:近山雅人
『あるくみるきく』202号 1983年「ジャワ島の鍛冶屋の村を訪ねて」
写真:朝岡康二

[ 晴天堂 ]
https://seitendo-journal.net/

中の人:halkof https://www.facebook.com/halkof
略歴:
海外旅行業界での編集・ライターを経て、大学院に進み「旅を通して学ぶ」をテーマに研究。
その過程で『あるくみるきく』の魅力に出会う。
著書『宮本常一の旅学 観文研の旅人たち』